予防歯科が大切、歯槽膿漏(歯周病)を防ぎましょう。
100歳になっても自分の歯で美味しい食事を
みなさん、歯科にはいつ行かれますか?多くのから『虫歯になったとき』『歯の詰め物がとれた時』『歯に痛みを感じたとき』などといった答えが返ってくると思います。
治療をしていなくても、歯科で定期的に診察を受けている方はどのぐらいいるのでしょうか?なんと、日本では2割の方しか、歯科の定期検診を利用していません。
さらに、驚くことに、口内に違和感や異常を感じていても、治療にいかない人が本当に多いそうです。
日本では幼い頃から『歯は大切にしよう』『80歳まで20本の歯を残そう』という教育がされています。しかし、子供の頃は、親や学校の先生に言われながら、歯をできるだけ大切にしようという意識を持っていたと思います。
しかし、大人になってみると、忙しさに追われて『歯の健康』は後回しになっていませんか?
しかし、今のまま『歯』を放置しておくと、とんでもないことが起こってしまいます。もちろん、虫歯もそうですが、実は最も怖いのが『歯槽膿漏(歯周病)』です。みなさん、歯槽膿漏(歯周病)という言葉は聞いたことがあると思います。実は、日本人の多くがこの歯槽膿漏(歯周病)にかかっているというのはご存知ですが?
日本人では、歯槽膿漏(歯周病)にかかっている人が、20代では2割以上、40代になると実に5割、2人に1人の人が感染しているのです。この歯槽膿漏(歯周病)を放おっておくと、歯がどんどん抜けていってしまうのです。さらに、歯槽膿漏(歯周病)は、心臓病、動脈硬化、肺炎、糖尿病といった全身疾患を招く可能性があることもわかっています。
そして、歳を重ねて歯が抜けてしまうことがありますが、この歯を失う原因の第1位が、実は虫歯ではなく、歯槽膿漏(歯周病)なのです。
ですから、歯槽膿漏(歯周病)を放おっておいては、絶対に行けません。そこで、近年日本では『予防歯科』という考えを広めようとしています。始めて『予防歯科』という言葉を聞いた方も多いかもしれませんね。
予防歯科とは、虫歯になってからの治療ではなく、虫歯になる前からの予防を大切にするという考え方です。そうこの考え方は、実は昔から実施されています。虫歯がなくても定期健診に通うことも予防ケアの一つです。
歯科の実施している予防歯科では、虫歯や歯槽膿漏(歯周病)を防いで、健康な口をいつでも維持することです。この予防歯科という考え方は、実は、日本以外の多くの先進国ではもっと前からひろまっています。特に、訪米や北欧ではこの考えのもと、歯科の役割が、治療から予防へ変わってきています。
日本でも、この考えをひろめようと、全国の歯科から情報が発信されたいます。予防歯科ですが、実は自宅でも取り組むことが出来ます。予防歯科のなかで、一般的に歯科で、歯磨き指導や予防を行ってもらうことを『プロケア』と呼んでいます。一方、歯科医や歯科衛生士に指導してもらったことを、自分で実践することを『セルフケア』と呼んでいます。
予防歯科の実践には歯科でのプロケアと自宅でのセルフケアの両方が大切とされています。ですから、虫歯や口内に異常や違和感がなくても、歯科で定期健診を受けることは非常に重要なのです。
歯を健康に保つ為の予防ケアの基本的なポイントは『フッ素を口のなかに残す』『歯垢を残さず落とす』『細菌を増やさない』の3つです。このポイントから、自宅でのセルフケアがいかに大切かがわかりますね。
そして、実は歯には寿命がないのです。予防歯科を毎日実践して、健康な歯を維持することが出来れば、100歳になっても自分の歯で美味しい食事を味わうことが出来るのです。
日頃の予防歯科で、虫歯や歯槽膿漏(歯周病)を予防しながら、生涯に渡って健康な歯を維持していきましょう。そのためには、自宅での『セルフケア』と、歯科での定期健診の『プロケア』の両者の実施がとても大切です。